「む」という文字の成り立ち
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ひらがなの「む」は、漢字の「武」から生まれたとされ、その成り立ちには興味深い歴史があります。「止」(あし)と「戈」(ほこ)から構成される「武」の字形が簡略化され、現在のひらがな「む」の形になったと考えられています。
「む」の歴史
ひらがなの「む」の歴史は、日本の文字文化の発展と密接に関連しています。
平安時代に入ると、漢字の草書体を簡略化した「仮名」が広く使われるようになりました。「む」の字形も、この時期に現在の形に近づいていきました。「む」の元となる漢字「武」の草書体が、日本独自の方法で変化を遂げたのです
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具体的には、中国の草書体「武」をもとに、日本人が独自に簡略化した「かな」書体が生まれました。これが「歴史的かな」と呼ばれるものです。その後、さらに日本化が進み、現代のひらがな「む」の形に至りました1
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江戸時代には、「む」の字形がさらに変化し、現代のものとは少し異なる形で書かれることもありました。例えば、「は」の字が「む」の点を取ったような形で書かれることがあったという記録があります2
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明治時代以降、教育の普及とともに、ひらがなの字形が標準化されていきました。現代では、「む」の字は四角形を基本とした形で書かれることが一般的です。ただし、他の文字よりも大きめの四角形になるのが特徴とされています3
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このように、ひらがな「む」の歴史は、中国の漢字から日本独自の文字へと発展していく過程を示す興味深い例といえるでしょう。その形の変遷は、日本の文字文化の豊かさと創造性を物語っています4
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